富士山(JAFS30周年)

小さな一歩の積み重ねでたどり着いた日本一(富士山ウォーカソン)

 2009年7月11日(土)~12日(日)、JAFS発足30周年を記念して開催された
富士山ぞうすいの会/ウォーカソン

 今回、その参加者で、富士山登頂にチャレンジした 杉本みゆき さんから、
メールマガジンに掲載された登頂手記の掲載許可をいただいたので、
紹介させていただきます。

  杉本さんの優しい気持ちの伝わってくる素敵な文章です。

小さな一歩の積み重ねでたどり着いた日本一

                                       (杉本 みゆき)

 いつか富士山に登っていたいと思っていました、今年こそは、と思ってい
たときに届いたJAFS30周年企画、富士山ぞうすいの会、富士山ウォーカソン。

ぞうすいの会には、富士山5合目に全国各地からたくさんのJAFS会員が一同
に会し、聞くと14の都道府県から集まったとのこと。当日参加はできません
が気持ちだけでの参加をしたい、とココロのウォーカソンの方を合わせると、
どれだけの方の参加があったのでしょうか。

 多くの方の気持ちと祈りが届き、見事な晴天となりました。富士山の頂上
をすぐそばで眺めながら、出発前のぞうすいの会ではタイ風雑炊をたくさん
いただき、にんにくパワーを体に染み込ませて、5合目を18人で出発しました。

富士山五合目(吉田口)を出発

 念願かなっての富士登山、長丁場とはわかっていながらも、やはり嬉しさ
のあまり足取り軽く、大きな荷物を担ぐ両方の肩には力が必要以上に入って
いました。関東在住のJAFS会員の方とのご縁で今回ガイドをしてくださった
鷺坂さん親子は、とても素敵なアドバイスをたくさんしてくださいました。


 出発して間もない時、
「富士山を登るためにはね、とにかく…頑張らないことです」
憧れの地、富士山でやる気満々だった私は、一気に拍子抜けし、そして、全
身に入っていた力が同時に、ふぅっと抜けたのでした。 

 6合目に向う、なだらかな階段にて
「少し登ったら、空を見上げて、深呼吸して下さい。」
「そして、また少し登ったら休憩しましょう。」
「周りに追い越されても、気にしないことです、自分のペースで行きましょう。」

 歩き始めて、まだほんの少ししかたっておらず、もちろんまだ疲れなど微
塵もなかったけれども、のんびりのんびり、休みもって行くことにしました。
一緒に出発したはずの男性陣の皆さんにはあっという間についていけなくなり、
一番後ろをのんびりのんびり歩いていきます。

七合目 富士山頂を目指す登山者たち

 そうして、空を眺め、下の景色を見下ろし、高原植物を観察したりしなが
ら、なだらかな富士山頂への道のりを続けます。お昼の12時半に5合目を出発
し、夕方18時に8合目標高3400米のところにある山小屋に到着。仮眠をとって、
夜中1時半に再び出発しました。

 富士山をよくご存知の鷺坂さんも驚くほどの絶好のコンディションが出発
から続きました。ご来光も拝めることができ、朝8時に無事に登頂です。日
本の一番高い所、そして地球のおへそといわれる富士山の真ん中、火口で登
頂の記念写真を撮りました。それにあわせてかのように、見事な青空とその
火口の姿、そこはまるでどこかに吸い込まれていきそうな、どこかと繋がっ
ているかのような不思議な気持ちにさせられる場所でした。

ご来光 富士山頂での記念写真

 下山まで一時間ほどの休憩の間、見る見るうちに雲行きは怪しくなり、突
風が吹き荒れ、それまでの穏やかな表情と打って変わって、とても厳しい姿
となり、まるで富士山にどちらともを見せ付けられたかのようでした。下山
する頃には、その風も治まり、再びゆっくり下っていきます。時間をかけての
ぼった登りを、下りはわずか4時間で5合目まで帰ってきました。誰一人、体
調を崩すことなく、怪我もなく、しんどいながらも笑顔のゴール。

 富士登山後、自分の中で大きな変化が訪れました。周りのいろいろなこと
が気にならなくなり、今まで以上にゆっくりのんびり構えていられるように
なりました。周りに追い越されるのを悔しいと思っていた自分、常に前を歩
きたいと思っていた自分、人よりすごい、と思いたかった自分。富士山の頂
上で、そんな自分とさよならできました。

 日本一の富士山へのアタック。素直な感想は、無理せず、自分のペースで
歩くことができれば、誰にだって登ることができる、老若男女の溢れる登山
者をみて、誰をも受け入れてくれる富士山の大らかさに感動しました。
 
 JAFSでの活動しかり、たくさんの方々の、小さな小さな一歩があるからこ
そ、30年というこの功績がこうして続いているということ。ゆっくりゆっく
り自分のペースで、自分のできる範囲で、小さな歩みを積み重ねていくこと
が、とても大切だということ。これを、私は富士登山で学びました。

 今回、この富士山ウォーカソンを企画されたJAFS関東の会員の皆様、ガイ
ドをしてくださった鷺坂さん、大阪からはるばる駆けつけられた会員の皆様、
そしてスタッフの皆様に、一緒に富士山を歩けたことと、このような素敵な
機会を与えてくださったことに心からお礼を述べたいと思います。ありがと
うございました。

 富士山に負けないくらい、JAFSの活動がこれからも、志高く、細く長く、
末広がりで続きますように!

「(社)アジア協会アジア友の会 メールマガジン第117号」(まぐまぐメルマ)より転載

 今回、登頂手記をいただいた 杉本みゆき さん。 
 ご自身のブログでも、富士登山のことを綴っていらっしゃいます。
ちょっと覗いてみませんか?


富士山ぞうすいの会・ウォーカソ(JAFS30周年)日本最高峰から世界に向けたメッセージ(富士山ぞうすいの会・ウォーカソン)前のページ

「風人の祭2009 in 東京」でお会いしましょう次のページ

関連記事

  1. 富士山(JAFS30周年)

    富士山ぞうすいの会・ウォーカソンでのすばらしい体験

     7月11日(土)~12日(日)に行われた、JAFS30周年記念行…

  2. 富士山ぞうすいの会・ウォーカソ(JAFS30周年)

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

瀬田敦子オンラインサロン♪Hermony♪

瀬田敦子オンラインサロン♪Harmony♪

毎月300円のオンラインチャリティコンサート

訪問してくれた人数


Since 2009.7.26

最近の記事

  1. 「瀬田敦子オンラインサロン」で配信 ”チェンマイヒナステラ国…
  2. 『ボクたちも学びたい‼』 12/16「深川名所めぐり」チャリ…
  3. ウクライナへ…瀬田敦子チャリティコンサートに込めた平和への願…
  4. 第4回ブルーオーシャン作戦「日本とアジアをつなぐビーチクリー…
  5. グローバルフェスタJAPAN 2023 ウクライナ被災者支援…

おすすめ記事

  1. 7月のおさんぽウォーク:国立西洋美術館で、中世から20世紀にかけての西洋美術を鑑賞しよう!
  2. グローバルフェスタ2019

Follow us on Twitter!

  1. 世界同時!ブルーオーシャン作戦

    ブルーオーシャン作戦

    世界同時!ブルーオーシャン作戦 ありがとうございました! ~「ゴミを捨てるって恥…
  2. ウクライナへ…瀬田敦子チャリティコンサートに込めた平和への願い

    チャリティコンサート

    ウクライナへ…瀬田敦子チャリティコンサートに込めた平和への願い
  3. GAOKORの小屋

    クルマ・ガル(もう一つの生理の貧困)

    ガオコル/クルマ:生理中の女性を苦しめる因習 ~解決に貴方の力を貸してください~…
  4. アジア里親の会

    里子の笑顔(18) 「子どもたちの夢」
  5. 「ネットない子見捨てない」~学校が家にやってくる~ 日印友好学園 パダトラ小学校 コロナ禍の中で 学びの最前線、工夫と苦悩

    JAFSの活動から

    「ネットない子見捨てない」~学校が家にやってくる~ 日印友好学園 パダトラ小学校…
PAGE TOP