能登の仮設住宅・避難所での炊き出しとコンサート
「洪水で胸までつかって、自衛隊の人に助けてもらって…。今は、いつも一人で…。今日はこんな温かい催しをありがとうございます。」 仮設団地で、一人暮らしのおばあさんが涙を浮かべて話してくれました。






公益社団法人「アジア協会アジア友の会」では、2025年3月15日(土)・16日(日)の2日間、能登半島の地震と豪雨災害で被災された住民の皆さんに、炊き出しとピアノコンサートを届けに行きました。仮設住宅や避難所の皆さんが、ひとときでも心休まる時間を過ごしてもらえるよう、温かいカレーうどんの炊き出しと、Jazzピアニスト竹中真さんによる心に響くピアノ演奏です。


場所は、15日が宅田第二仮設団地 集会所(約140世帯)と輪島中学校避難所、16日が穴水町甲地区(約40世帯)の兜公民館です。
輪島市では、昨年元旦の地震の後、9月に襲った洪水被害で、今も70人近くの方が避難所で暮らしており(2025年3月現在)、輪島中学校の避難所でも、多くの方が体育館の中に設置されたテントで避難生活を送っていらっしゃいました。
穴水町は、地震の際に広範囲で液状化現象が発生し、非常に被害の大きかった地域。その中でも甲地区は、町の中でも小さな集落のため、これまで支援がなかなか届きにくく、ぜひここでもコンサートをやってほしいとお声がけいただいていました。
公民館に響いた歌声
竹中真さんは、米国コネチカット州ニューへブン生れ、京都育ちのJazzピアニスト、作曲家。日本人で初めてバークリー音楽大学の准教授となり、今は同志社女子大学にてJAZZ・POPULAR音楽特任講師をされている。インターネットラジオballoon-r.comで音楽番組を2つも受け持っているスゴイ人。
この日は、1,000曲以上のジャズ・ポップスのレパートリーから、日本の唱歌や映画音楽など、誰もがなじみの深い曲をアレンジして、楽しませてくれました。曲目は、「どこかで春が」「早春譜」「賛美歌:主よみもとに」「ドナドナ」「シェルブールの雨傘」「さくらさくら」など。
穴水の公民館では、コンサートの最後に、会場いっぱいに集まってくださった皆さんと一緒に、竹中さんの演奏で、「♪ふるさと」を声を合わせて唄いました。手話で歌詞を奏でながら、涙ぐみながら歌っていた、子ども連れのお母さん。メロディに体を揺らして口ずさむ、故郷(ふるさと)への想いが、公民館の集会室から溢れていきました。
今回のイベントが、能登の皆さんにとって、ささやかでも素敵な思い出になれば、本当に良かったと思います。JAFS関東活動委員会では、これからも能登の支援を続けていきます。皆さんもぜひ一緒に能登を応援しませんか?
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