「第一次南極越冬隊長西堀榮三郎の遺したもの」参加報告

西堀栄三郎が遺したもの

~探究心を持って世界に羽ばたき、人の喜ぶことをしよう~
西堀栄三郎 講演タイトル
  ぞうすいの会 西堀峯夫さん

 2012年5月26日、東京都大田区鵜の木 の故西堀榮三郎邸にて、
東京ぞうすいの会を開催し、「第一次南極越冬隊長 西堀榮三郎の遺したもの」とのタイトルで、
御三男の西堀峯夫さんから、お話を伺いました。

 峯夫さんは、榮三郎氏の遺伝子を受け継いだ情熱的な技術者で、
ドイツで技術コンサルタント会社を経営しています。

 会には40名以上の方が参加し、中華チマキを食べながらの歓談や、
榮三郎氏らの作詞による「オリジナル雪山讃歌」の合唱などもあって、
楽しく有意義な時間を過ごすことができました。
 ご参加下さった皆様には、心より感謝申し上げます。

ご講演内容(一部)

 峯夫さんは、大変気さくで暖かい方で、 榮三郎氏の生きざま、哲学、
教育方針などを熱く語ってくださいました。以下に、その要旨を一部だけですがお伝えします。

○困難を可能にする挑戦
 越冬隊は、当初の国の考えには無い計画だった。「優秀な科学者に初めての越冬をさせるわけには行かない―自分たちが捨て石になる」と、父が提案した。偵察飛行機、犬ぞりなど、越冬に何が必要かを理詰めで考え抜き、必ず実現するという熱意で、計画を認めさせた。 「チャンスを逃すな。まず決断せよ。石橋を叩くのは、それからだ。」 それが、父の考えの基本だった。
 建物を繋ぐ通路がなく、ブリザードになると孤立してしまう基地での越冬を、運搬用木箱を積んで通路を作るなど、創意工夫で乗り越えた。
○榮三郎氏の教育
 父は子供たちに決して考えを押し付けなかった。全ては与えず、子供自身に興味あるものに気づかせるのが父の教育だった。
 模型飛行機が欲しくても父は買ってくれなかった。代わりに、作るための道具を買ってくれた。自分でリブを切り出して主翼を作る。そのための工具を工夫する。プロペラの内側は、ガラスを割って作った曲面の刃で削った。それがとても楽しかった。
 家は狭く書斎も無く、仕事をする父の背中を見て育った。それは無言の圧力だった。父を見て自分も一人前の技術者になった。
○人のために尽くす
 「やらされていると思わず、やっていると思え」。何事もこの精神が大切と父は言っていた。仕事を続けるうち、結果でお客様に喜んでもらうことが、自分にとって最大の目的となった。誰にも出来ないことを、託される喜び。
 自分が引き受けたNASAの真空計の開発は、電力消費、計測範囲、振動への強度などの要求条件が厳しく、どこも引き受ける会社がなかったが、チャレンジし、ついに完成させた。技術で人に喜ばれることをする。どれだけ儲かるかではない。そうした人生観を父は自分に遺してくれた。
○子供たちのために、、
 示唆に富む教育論に共感した参加者の方から、「今の子供たちをどう育てれば良いか、アドバイスを!」という質問があり、峯夫さんは、こう語ってくれました。
「三つ子の魂百までと言うが、自分は3才~13才までの教育がきわめて重要と思う。 この時期に、自分の手を動かし、自分で考える癖を付けさせる。探究心を育て、課題を解決する喜びを経験させる。そうした環境を与えてやることが大事だ。
 「若いときの夢はかなえられる 」 それは父の持論だった。夢を育てるには、決して親が興味を摘み取らないこと。電車の中で、『これは何?どうして?』と聞く子供に、『静かにしなさい!』と注意したら、3度目には子どもは、やってはいけないと思ってしまう。このことを多くの親御さんに知って欲しい。」

 峯夫さんが最も伝えたかった榮三郎氏のメッセージは、
「最後まで諦めなければ、どんな困難な事も乗り越える事が出来る」
ということでした。 お二人の生き方に、参加した一人ひとりが大きな勇気を
もらった講演でした。

プログラム

ぞうすいの会 西堀栄三郎プログラム
  当日のプログラムをこちらからダウンロードいただけます。中華チマキのレシピ付です!
 (⇒pdfファイル)

会のようすをスライドショーでどうぞ!

  ※ご参加者の皆様へ:掲載を希望されない写真がございましたら、お知らせ下さい。
   即刻対応いたします。(⇒ご連絡フォーム

ぞうすいの会とは?

 質素な雑炊を1回の食事にすることで日ごろの過食や健康を見直し、
あわせて普通食との差額を貯えて、アジアの人々に安全な水(井戸)を贈る
資金にあてようという活動です。(雑炊から”贈水”、”増水”)

 詳しくはこちら(⇒JAFSぞうすいの会とは?

この会の参加費は?

 JAFS関東地区会では、「ラカイン村・夢プロジェクト」として
バングラデシュの少数民族地域の窮状をサポートしています。
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  今後とも、皆さまの温かいご支援を宜しくお願いいたします。


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