初めての稲刈り、藍染め体験、、
楽しかったワークキャンプ!!
第5回小谷村ワークキャンプを、
北アルプスのふもと、長野県北安曇郡小谷村 立屋共働学舎にて、
2012年9月15日(土)~17日(祝)に開催しました。
自然 に帰り、心や体にハンディを背負った学舎の皆さんとの共働作業を通じ、
自分と社会を見つめ直そうというのが、このワークキャンプの目的です。
学習塾講師の研修の一貫として参加された皆さんと、
JAFS会員を含めて15名が、このキャンプに参加し、
北アルプスの自然の中で、共働学舎の皆さんとの共同生活を楽しみました。
この時期の小谷村は、昼間は厳しい日差しが照りつけ、夏の名残りを感じさせる一方で、
朝夕はめっきり涼しく、肌寒いほどでした。
3日間 のワークキャンプでは、稲刈りを中心に、家畜の世話、女性参加者には藍染など、
農家の自給自足を支えるさまざまな作業を、学舎のメンバーの人たちと一緒に、
体験しました。
特に、稲刈りは、参加者の殆どが初めての経験。
照りつける日差しの中でのハードワークは、農家の人たちの苦労と、
毎日のご飯のありがたみを痛感する貴重な体験となりました。
2面で11a(アール)程の田んぼに育ったイネを、汗だくになりながら、
鎌を使った手作業で収穫しました。当初はコンバインも使う予定だったのですが、
今年初めての稲刈りで、機械の調子が悪く、文明の利器に頼らない全面手作業になりました。
鎌の使い方を共働学舎のメンバーの方から教わりながらの作業。
左手で3~4株を一度に掴み、右手の鎌のひと引きで一気に刈り取る神業のような鎌使いに
感激しながら、見よう見まねでトライしました。
最初はおぼつかなかったものの、少しずつコツが掴めてくると、
徐々に上達するのが面白く、「どうしたらもっと楽に効率的に刈れるか」と
思わず夢中になってしまいました。
稲刈り の作業を私たちが続けていると、共働学舎創始者の宮嶋真一郎さんが、
田んぼに出て来られました。
視力を失いお年を召されて、歩くことも不自由であるにも関わらず、
私たちに「皆さん、ありがとうございます!」と、
激励とお礼の言葉をかけるため、出てきてくださったのです。
そして、ご家族に補助されながらも、
自ら鎌で数株を刈られて、作業を手伝ってくださいました。
想像以上のハードワークに、少し気持ちが萎えて来ていた時だったので、
真一郎さんの誠実で温かいお気持ちが伝わり、疲れも吹き飛んだ気がしました。
2日目 の朝には、小谷村学舎代表の宮嶋信(まこと)さん [真一郎さんの次男] の案内で、
学舎近くの山道を歩くウォーカソンを実施しました。 学舎のメンバーの皆さんも参加下さり、
熊避けの鈴を鳴らしながら、 清々しい朝の散策を楽しみました。
山道を歩きながら、信さんが傍らの蕎麦の花や桑を手に取り、ホウバなどの木々を指差し、
さまざまな自然が私たちの生活を成り立たせていることを、教えてくれました。
普段自然に触れることの少ない私たちには、勉強になると共に、森の香りをいっぱい吸って、
ワークの前の活力を充電することができました。
夜 には、参加者の学生さん・塾講師の皆さん、JAFS会員らの手による、
手作り料理をいただきながら、学舎の皆さんも加わって楽しい懇親会。
信(まこと)さんからは、学舎創立のエピソード
― 父親である真一郎さんが視力を失うことを悟り、障害を持つ教え子たちの
生きる術を確保するために、自給自足を実践する学舎を創った ― とのお話と、
信さんのお父様への尊敬と後継者としての想いを聞かせて頂きました。
崇高な使命に人生を捧げながらも、楽しみながら生きておられる姿が、
私には、とても眩しく思えました。
また、JAFS会員のボランティアや国際活動での体験談と、
参加者の方がワークで感じたこと・将来の希望と社会に出る戸惑いなど、
貴重な話・楽しい話・応援したくなる夢など、を沢山分かち合うことができました。
※ワークキャンプの様子をスライドショーでどうぞ↓
今年も このワークキャンプに参加して、 何かしらハンディを負った学舎の皆さん
の純粋な一徹さと、他人への優しさに触れることができました。
この優しさは、どこから生まれてきたのでしょうか?
ここには、現代社会が忘れ去り犠牲にしてきた、大事なものがあるように思えます。
(本記事掲載にあたり、参加者の方からすてきなスナップ写真を
沢山提供いただきました。 心より感謝いたします。)
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