活動報告「アステアステ」から抜粋編集し、複数回に分けてお伝えしていきます。
「Water Smile Project」とは
地下水の砒素汚染により、3,750万人(人口1億5000万人)に砒素中毒の危険があ
ると言われるバングラデシュで、砒素の危険をどうすれば軽減できるかを、
農村の人たちと共に調査し、子どもたちにも分かりやすい教材を作り、指導・普及して行く―
それが Water Smile Project (WSP) の目的です。
砒素汚染対策として最も必要なのは「安全な水」の確保ですが、
その手段である深井戸は資金が必要なため普及が進まないのが現実です。
ある調査によると、栄養価の高い食物の摂取が砒素中毒の軽減・防止
に効果があるとされています。しかし、多くの貧困層の人たちは栄養価の
高い食物を摂取できず、また、何が栄養価の高い食物なのかなど、
知識の普及も進んでいません。
私たちが、農村の人たちと共に教材を作り、これを普及・指導して行くことで、
砒素中毒の軽減・防止に役立てたい。そして、バングラデシュだけでなく
アジアの様々なところで、この教材が活用され、
多くの子どもたちの命を守ることにつながることを願っています。
そのためには、現地の食材から正しい栄養の知識を得て、教育的観
点から農村の人たちと協力し、普及を進めていくことが必要です。
そうした考えから、このプロジェクトには、ここに集まる私たちだけでなく、
現地の子どもたちや学校の先生も共同で参加し、取り組んでいきます。
2010年度昧の素「食と健康」国際協力支援プログラム助成事業による助成を受けて実施されています。
★本スタディーツアーは、現地カウンターパートNGOのBasic Development Partners(BDP)との
協同によって実施されています。
●プロジェクトスケジュール
このプロジェクトは、以下のスケジュールで進めて行きます。
- 2010. 5: プロジェクト開始
- 2010. 9: スタディツアー1: 子どもたちの生活環境調査/現地お話の収集
- 2010. 秋~冬: 紙芝居お話作り
- 2011. 春: スタディツアー2: 先生に対する砥素対策講習会/先生たちとの紙芝居作り
- 2011. 前半: 紙芝居作り
- 2011. 9: スタディツアー3: 紙芝居実践(ボリシャル県/その他の地域)
- 2011. 秋~冬: 紙芝居出版
- 2012. 2: スタディツアー4: 紙芝居の普及と評価
- 2012. 3: プロジェクト終了
※次回は、第1回WSPスタディツアーについて、報告します。お楽しみに!
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