日印友好学園「パダトラ小学校」
インド山岳地帯で暮すアディヴァシと呼ばれる先住民(トライバル)たちは、身分制度としてのカースト外の更に下層に位置付けられ、永く社会において差別されてきました。
こうした境遇の子ども達が、学校で学び、将来は職を得て自立できるように、現地のNGOとJAFSが協力して設立されたのが、日印友好学園「パダトラ小学校」です。パダドラ小学校は、バンガロールから飛行機、車を乗り継いで7時間かかる人里離れた村はずれにあり、マディア族・ゴンド族などトライバルの子ら80人が学んでいます。
被差別民族(不可触民)に生まれたハンデ、周辺ではゲリラ組織が活動する厳しい社会環境に置かれた子どもたちが、教育と体験を通じて自立していけるよう、JAFS関東では、アジア里親の会を通じて支援をおこなっています。
パンデミックに苦しむパダトラ小学校の支援
パダトラ小学校は、2004 年の開校以来、118 人の先住民の子どもたちに、教育の光を当て、卒業させてきました。初めての卒業式は2011 年に行われました。子ども達は両親と共に森林を生活の場としていましたが、今は、7 年生まで学校に通うようになり、保護者の教育に対する理解も深まってきました。
その子どもたちが、今、新型コロナの影響による長引く休校などで、かけがえのない教育の機会を奪われつつあります。貧富の格差も、それに追い討ちをかけており、子どもたちの未来を支えるために、皆さまのご支援を必要としています。
生活苦から学校を辞める子が増え、先生たちの給料も滞り、学校は存亡の危機にあります。
ご支援のお願い
先住民の子どもたちが、教育の機会と未来を奪われないように、学校が存続できるよう、どうか皆さまの力を貸してください。
児童一人・一年間の支援には、年間30,000円の経費を必要ですが、毎月2,500円(~3日に一度のコーヒー代金ほど)のサポートがあれば、生徒一人の就学を支えることができます。
こちらの寄付リンクからクレジットカードで、任意の金額のご寄付をお申込みいただけます。(※:このお申込みは、寄付金控除の対象になりません)
パダトラ小学校の生徒による紹介ビデオ
インドのトライバル(先住民)の子どもたちが教育を受けられるよう、公益社団法人アジア協会アジア友の会が、マハラシュトラ州ガッチロリ県に設立した「日印友好学園パダトラ小学校」。学校に通う生徒による紹介ビデオです。
パダトラ小学校の里子たち
JAFS関東が支援している、パダトラ小学校の5人の里子たちを紹介します。
皆様からお預かりした支援金は、この子たち個人への学費補助だけではなく、学校全体の運営や設備の改善に充てられます。
子どもたちは現在5年生になり、学習や寮生活を通じ成長し、頼もしくなりました。マラティー語と英語の読み書きができるようになり、友だちや先生を助けてくれています。歌やダンス、絵本が好きな子、勉強が好きでお医者さんや教師を目指している子もいます。下記に紹介する情報や写真は、2018年当時のものです。(2022年10月追記)
アカンカサ ナナジ マッタミちゃん(8)
アカンカサは、とてもおとなしい女の子ですが、利発で自分のことがしっかりできます。健康に対する意識が高く、規律をしっかり守ることができます。
寄宿舎では、まだ習っていないマラティー語が書けるように勉強しています。入学してからとても成長し、いまでは読み書きができるようになりました。
家には3頭の牛がいます。アカンカサは休暇で家に帰ると、水を汲みに行き、焚き木を運ぶなど母親の手伝いもします。
アルチャンド サトヤバン ナロテくん(6)
アルチャンドは、おとなしい男の子ですが、利発で自分のことがしっかりできます。寄宿舎が好きで、寄宿舎の風紀係のリーダをしています。
寄宿舎では、まだ習っていない英語が書けるように勉強しています。入学してからとても成長し、いつも一番前の席に座って授業を受けています。
アルチャンドは休暇で家に帰ると母親の手伝いをします。母親は、収入を助けるために農作業をしています。
ワサンテ ダサ コルハちゃん(6)
ワサンテは、物静かで可愛らしい女の子ですが、自分のことがしっかりできます。とても快活で、時間をしっかり守ることができます。
寄宿舎では、まだ習っていない英語が書けるように勉強しています。ワサンテは、入学してからとても成長しました。
家には農作業のため2頭の牛がいます。ワサンテは休暇で家に帰ると母親の手伝いをします。母親は家事に加え、収入を助けるために労働をしています。
アシク ジョギ カンドくん(8)
アシクは、とても利発で、自分のことがしっかりできます。とても快活で、時間をしっかり守ることができます。アシクの将来の夢は、医者になることです。
寄宿舎では、まだ習っていない英語が書けるように勉強しています。
家には1頭の牛がいます。家族はとても経済状況が悪いために身なりも貧しく、また深い森林地帯に住んでいて、1日2回の食事にちゃんとしたものを食べていません。村の近くには病院がなく、何かあると村の司祭を頼っています。
サミクシャ クシャヤル パダちゃん(6)
サミクシャは、とてもおとなしい女の子ですが、利発で自分のことがしっかりできます。とても素直な性格で、他の生徒を助けることが度々あります。サミクシャは、人を助けることが好きなのです。
寄宿舎では、まだ習っていないマラティー語が書けるように勉強しています。
家にはバッファロー3頭とヤギが4頭います。生活が苦しいとヤギを売ってお金を工面しています。サミクシャは休暇で家に帰ると、水を汲みに行って母親の手伝いをします。
5人はともに1年生(2018年当時)で、学校の寄宿舎で生活しています。毎日バケツ一杯の水で、丁寧に服を洗います。
家は泥でできていて、屋根には土のタイルが張られています。家の入口は大きな葉で覆われていて、蚊などが入らないよう牛糞を練ったものが塗られています。生活水準は低く、家族はきちんとした衣服を身に着けていません。
子供たちは、みな親元を離れ、学校で、寄宿舎で、一生懸命勉強をしています。
この子たちの未来が、少しでも拓かれたものとなるよう、皆様の応援をお願いします。
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