2009年9月19日~21日、長野県小谷村立屋の共働学舎にて開催した、
小谷村ワークキャンブ。
参加者の皆さんが、感想・手記を送ってくださったので、紹介していきます。
今回は、その1回目。主催したスタッフの職場で塾講師をされている星さんからの報告です。
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人々との出会い、そして新しい一歩
長野県小谷村で催されたワークキャンプに端無塾長の紹介で初めて参加しました。
出発当日 は渋滞もなく小谷村に到着。天気は快晴。空は何処までも青く澄み、木々は色付き、稲穂が垂れ、すっかり秋の様子。遠くに見える白馬の峰々には残雪が白く荘厳でした。
到着後、共働学舎で生活する皆さんに挨拶を済ませた後、学舎を案内してもらいました。食事をするメインハウスを中心として、鶏舎、牛舎、宿泊所、また藍染めや織物、木工作業などをする作業場、ピアノやギターなどがおかれたログハウス風の音楽ホール…案内してくれた神林さんは私と同じ会津の出身で、どことなくイントネーションが懐かしく、共働学舎ではお母さん的な存在です。
学舎での一日目、いくつかのグループに分かれ作業開始。我々はまず道路作り。雨や雪でぬかるみ、一輪車や牛たちの往来が大変になるため、牛舎から納屋までの約10mくらいの距離に石を敷き詰めて地盤を固くする作業です。同僚の中村先生、秋場先生と一緒に石を砕き、敷き詰め、均す…中腰での作業が多いので大変でしたが汗をかいた体に時折涼しい風が吹き、とても爽快。休憩を挟み、夕方には完成。作業終了後みんなで近所の温泉へ。そして食事。作業後のビールは最高。大阪からいらした田中さん達が作ってくださった鍋を中心に囲みながら、アジア協会の川崎さんや岩田さん、杉本さんのいろんな体験談をお聞きしました。また途中からは共働学舎の皆さんも参加し、学舎での生活でのことを伺いました。大いに飲み、食べ、語り、いい時間を過ごしました。
二日目 の朝はウォーカソンで、千国街道「塩の道」を歩きました。城下町松本と日本海を結ぶルート、その一部約4キロほどの道のりです。昨晩飲みすぎたせいか、アップダウンのある険しい道にリタイア寸前。その昔ここを荷物背負って歩いたんだよな…一人呟きながら、なんとか負けじと目的地まで到着。到着するころには二日酔いも消え去り、そしてまた空腹感。
朝食 では雑炊をいただきました。田中さん達が作ってくださったナンプラーが入ったアジアンテイストの雑炊が美味しくて何回もおかわりしました。また雑炊=贈水であることを知り、自分が日本という国に生まれ、普通に学校に行き、物質的な豊かさの中で生きていけることに感謝しなくては、そんな思いを抱きました。今までそんな事考えたことがなかったな…あまりにも当たり前すぎて、何の感謝もなかった…
その後、動物のサイレージ(飼料)作り。畑に生えているサイレージ用のコーンや牧草を刈り込み、粉砕機で細かくし、ドラム缶の中に敷き詰めていきます。共働学者の皆さんに作り方を教えてもらい、牛舎の牛を横目で見ながら作業を続けました。「ウシ君、昨日は道、今日はエサ、ウシ君のために頑張ったよ」
最終日 の三日目、昨日に引き続き、サイレージ作り。でもその日はシルバーウィークという聞きなれない大型連休の真っ最中。高速道路の渋滞が予想されるので、午前中のみで作業終了。学舎の皆さんに挨拶を済ませ、一人で白馬の峰々を眺めながら、もう少しここにいたいな…そんな気持ちになりました。牛舎の牛にも挨拶。初日には怯えて離れたいった牛も、帰る間際には近づいてきて、頭を撫でるくらいにまで距離が縮まり感動しました。
岩田さん、川崎さん、杉本さんとも別れのご挨拶。楽しい時間はあっという間です。
今回、共働学舎での体験を通じて、様々な活動をされている皆さんのお話を伺うことができ、非常に感銘を受けました。自分自身も最初は小さくてもいいから一歩を踏み出さなくては、そんな思いを抱きながら帰路につきました。
(星 和之)
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星さんは、この手記を送っていただいた際、
「多くの人と出会い、アジア協会の活動なども知ることができ
とても有意義な三日間でした。
共働学舎の皆さんとも楽しい時間を過ごすことができました。
私は塾講師という立場で教育に携わっておりますので、
このような貴重な体験を、教育の場にフィードバックさせていけたら
と考えております。」
と書き添えてくださいました。
私たちも、星さん他、塾の先生方との語らいを通じ、今、子どもたちに
何を教えるべきなのかと、考えさせられました。
貴重な時間を共有させていただき、ありがとうございます。
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